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サモス島 5


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サモス島はギリシャ神話の主神ゼウスの妻である女神ヘラが生まれた場所だとされています。ピタゴリオから西へ6km程離れた所にヘライオンという場所があって、ヘラが祀られた神殿の遺跡群があります。この神殿は長い歳月をかけて建造されたのですが、最初に建てられたのは 紀元前750年頃に遡るそうです。このヘラの神殿は世界遺産の一つでもあります。

ゲルマン人の侵攻などによって神殿は破壊され、一本の円柱といくつかの遺跡しか残ってなかったそうですが、1925年にドイツの考古学研究所によって埋まっていた泥の中から発掘されました。その発掘はいまだに続いています。古の時代に破壊したのがゲルマン人で、それを発掘したのがドイツ人だなんて、この因果関係何だか面白いですよね。

たった一本残っている神殿の円柱は高さは10m程。この神殿はギリシャ神殿として列柱廊を備えた初めてのものだったそうです。


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発掘された像や出土品は博物館に展示されていますが、ただ一つこういうのを見かけました。本物はやはり博物館でレプリカだそうですが。何の神の御足だったのでしょうね。

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この遺跡のある場所の周囲には広々とした緑豊かな平野が広がり、そしてその周りをなだらかな山々がぐるりと囲むように連なっていて、そういう地形が作用しているのか、辺り一帯にとても清々しい気が満ちているのが印象深く感じられました。まるでペガサスが飛翔する時に起こすであろうと思われるような風を思い浮かべてしまう、そんな何とも言えない気持ちの良い気が満ち満ちていました。

ポルトガルのエストイの遺跡でも同じようなエネルギーを感じましたが、遺跡の周りに緑の平原が広がって、その周りをなだらかな山が囲んでいるという地形が似通っているんですよね。神が祀られる場所として古代の人々は東洋の風水のような何か特別な知識で地相を選んでいたのかもしれないと思わざるおえません。

ヘライオンは殊の外気に入ったので、何度か訪れました。遺跡にいると、まるで自分の居場所にいるようにこんなにしっくりと落ち着くのは何故なのかな。。

by honeyfire | 2010-09-13 01:58 | 旅(国外)