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金色の絨毯

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落ち葉の金色の絨毯を歩くのは気持がいいものですよね。一番思い出に残ってるのは、数年前の秋、研修でミュンヒェンにしばらく滞在していた時に歩いた金色の絨毯。

ミュンヒェンには多くの美術館や博物館があって、日曜日に美術館巡りをしていました。 現在はどうなのか知りませんが、以前ミュンヒェンには日曜日には美術館や博物館等の公的施設の入場料が無料になるという有難い決まりがあったんですよ。丁度宿泊していたホテルが、ヨーロッパの誇る名匠たちの作品が展示されている新、旧ピナコテーク美術館や、 あの頃新設されたばかりのピナコテーク近代美術館、そしてカンディンスキー、ヤブレンスキー、クレー、マッケ、マルク等の表現派の画家の一派「青い騎手」の作品が展示されているレンバッハ美術館に近い所にあったので、歩いて巡りました。

途中の道には散った葉の分厚い金色の絨毯が広がっていて、 その上を歩くと、かさかさと乾いた音が快く鳴りました。 抜けるような青空の下、柔らかな陽光を浴びながら、 落ち葉のささやき声に耳を傾け、ゆっくりと 金色の絨毯の上を歩いているだけで、なんとも言えず幸せで、この上なく贅沢なように感じられましたっけ。

ヨーロッパの美術館は混み合うということがなく、空間のゆとりを持って、一つ一つの名画を心行くまで眺めることができます。秋色の落ち葉の絨毯を通って、その後は美術館で気に入った絵の前で心豊かになる。そして絵を観るのに疲れてきたら、美術館のカフェでアーモンドのリキュールを数滴垂らした一杯のエスプレッソを味わう。アマレットというアーモンドのリキュールを垂らしたエスプレッソを飲むと、爽快な暖かさが身内に拡がって、軽くなって、ハッピーな心地になるんですよ。

金色の絨毯を踏みしめ、美術館を巡る。。。至福の時でしたね。今でもその時の事を快く思い出します。そういえば長い間美術館に行ってません。昨年も今年も観に行ってないなあ。観たいような美術展が近くに来ないことが理由なのですが。ああ、いい美術展が観たいなあ、印象派のような色彩が恋しい。。
by honeyfire | 2010-11-03 23:35 | 季節