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ヴァルベルラ 3

ニュールンベルグに住んでいた頃から、ヴァルベルラには陽の沈んで行く頃に出かけたものでした。西方に陽が沈み、東方から白い月が現れるまでの間を過ごしたものです。その頃になるとヴァルベルラの上は風が強くなって少し冷え込みますが、草の生えている地面に座ると心地良く温かい。地面や岩に座って日没を眺めるひとときには何もかも煩わしい事から解放されて無心になれます。

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(写真の写り具合で暗くなってますが、本当は周りはまだ薄明るいです。それに夕陽は紅色をしています)

この日、ヴァルベルラで一心に眺めていた夕陽になんだか仏教的な光を感じました。まるで阿弥陀仏が浮かんでるようだなあなんて感じていました。阿弥陀仏の梵名は「アミターバ」(無限の光をもつもの)又は「アミターユス」(無限の寿命をもつもの)という意味だそうですね。空間と時間の制約を受けない仏で現世をあまねく照らす光の仏だそうですね。そして西方に極楽浄土を持つらしい。西方に浮かぶ夕陽と重ねてしまう。

紅色の夕陽がある位置まで沈み、周りの景色に濃さと深みが増して来たその瞬間、その情景のしっとりとした色合いが何だか日本の情景に似ているように感じられました。阿弥陀仏のような光を放っている夕陽に日本の安泰を祈らずにはおれませんでした。

by honeyfire | 2011-04-29 21:17 | 散歩