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霜月にふと聞きたくなった

今こちらでは、窓の外を眺めただけでも、じめっとした寒さがひしひしと伝わってくる素晴らしいほど典型的な霜月の風情(笑)こんなムードの中、一杯の温かい珈琲を味わうようにふと耳によみがえってくるなつかしのシンガー達がいます。一人はカナダ人のレナード⋅コーエン、もう一人はスコットランド人のドノヴァン。二人とも私がドイツに渡って来た80年代の始め、夫がLPを持っていてよく聞きました。気に入ってる歌は色々あるのですが、その中から2曲選んでご紹介したいと思います。

まずはレナード⋅コーエンの「スザンヌ」




昔聞いていた時はメロディだけ耳を傾けていて歌詞に注目していなかったのですが、改めて歌詞を読んでみると、とっても奥深く素晴らしいんですよね。じいんと胸に響きます。

「バルカローレの歌詞を訳しました」というブログで「スザンヌ」の素敵な日本語訳を見つけました。訳されたバルカローレさんのご承諾を頂いて、ここに転載させていただきました。バルカローレさん、どうもありがとうございます ♪ 


スザンヌ


スザンヌに手を引かれ

君は川のほとりの彼女の部屋までやって来る

そこで君は通り過ぎるボートの音を耳にするかもしれない

彼女の傍らで一晩過ごすかもしれない

君は知っている

彼女が半分狂っていることを

それだから君はそこから離れられない

お茶とオレンジが振る舞われる

はるばる中国から渡って来たお茶とオレンジだ

「君に与えられる愛は僕には何もない」と

伝えようとしたちょうどそのとき

彼女はふたりの波長を同調させ

何も言わず

川に語らせるのだ

川は答える

君たちは途切れることなくずっと恋人同士だったじゃないか?

君は彼女と一緒に旅をしたいと願う

君はやみくもにどこかへ出かけたい

君は彼女が君を信じ、ついて来ることを知っている

なぜなら心で君は彼女の完璧な体に触れたから


イエスが水の上を歩いたとき

彼は船乗りだった

ぽつんと立った木の塔から彼は長い時間外を眺めて過ごした

溺れる者だけが彼の姿を見ることができると知り

彼は言った

「海によりて解放せらるるまで、人はみな船乗りならん」
だが空が広がるよりも遙か前に

彼自身はすでに壊れていた

見捨てられ、ほとんど人間のごとくであった

そして君の英知の下に沈んだ まるで石みたいに



君は彼と一緒に旅をしたいんだね

やみくもにどこかへ出かけたいんだろう

おそらくイエスを信じることになると君は思っている

なぜなら彼は心で君の完璧な体に触れたから



スザンヌは君の手をとって

川まで連れて行った

救世軍のカウンターでもらって来たぼろと羽毛を

彼女は身にまとっている

太陽の光が蜂蜜のように降り注ぐ

港のノートルダム、私たちの貴婦人の上に

彼女なら教えてくれるよ

がらくたと花の間に見るべきものはどこにあるかを

海草の中には英雄がいて

朝になれば子供たちがいる

みんなの体が前のめりなのは愛を求めているから

永遠に身を乗り出したままかもしれないね

スザンヌが鏡を握り締めているうちは

君は彼女と一緒に旅をしたいと願う

君はやみくもにどこかへ出かけたい

君は彼女を信じられると思った

なぜなら彼女は心で君の完璧な体に触れたから


SUZANNE

Suzanne takes you down to her place near the river
You can hear the boats go by
You can spend the night beside her
And you know, she's half crazy

It's why you want to be there
She feeds you tea and oranges
That come all the way from China

And just when you mean to tell her
You have no love to give her
She gets you on her wavelength
And she lets the river answer
You've always been her lover

And you want to travel with her
And you want to travel blind
And know she will trust you
For you've touched her perfect body with your mind

Jesus was a sailor
When He walked upon the water
And He spent a long time watching
From His lonely wooden tower

And when He knew for certain
Only drowning men could see Him
He said,"All men will be sailors then
Until the sea shall free them"

But He, Himself was broken
Long before the sky would open
Forsaken, almost human
He sank beneath your wisdom like a stone

And you want to travel with him
You want to travel blind
And you know he will find you
For he's touched your perfect body with his mind

Suzanne takes your hand now
And she leads you to the river
She is wearing rags and feathers
From Salvation Army counters

And the sun pours down like honey
On our, our lady of the harbor
She shows you where to look
Among the garbage and the flowers

There are heroes in the seaweed
There are children in the morning
They are leaning out for love
And they will lean that way forever
While Suzanne holds the mirror

And you want to travel with her
You want to travel blind
And you know she'll find you
For she's touched your perfect body with her mind


冷え込んだ霜月に聞きたくなるもう一人のシンガー、ドノヴァンの歌 「catch the wind」もアップしたいと思います。ドイツに渡って来た頃、住んでいた町のディスコで催されたドノヴァンのコンサートに行ったことがあります。ディスコだからホールのように大きくないので、割と近くから見ることができ思う存分ライブ感を堪能できました。本人とも目が合った瞬間があり貴重な思い出となっています(笑)


by honeyfire | 2012-11-02 22:12 | 音楽、映画等