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インシャラー、ジェルバ

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クリスマスが近づいてきました。ホテルには大きなツリーが立てられ、クリスマスの飾りつけがされました。イスラムの国でクリスマスを迎えるなんて、思えば不思議なものです。イヴのディナーにはライブミュージックがついたクリスマスパーティーが催されることになってましたが、何をかくそう、私達夫婦二人ともパーティーが苦手。聖夜には二人だけで静かな時を過ごしたい。

他の客がディナーのご馳走を食べていた頃、私達はルームサービスでフルーツの盛り合わせを注文しました。1週間も昼夜ご馳走ばかりで満腹状態。2週間目からは昼食にはたっぷり食べましたが、夕食には軽いものだけを食べることにしていました。ルームサービスで届けられたバスケットには各種フルーツが彩り鮮やかに盛られ、セロファンで包んでリボンがかけられていました。これが私達のイヴのご馳走。

25日のクリスマスは帰国する日。午後に空港へのバスが迎えに来ます。午前中どんよりと雲が一面に覆っていたけれど、私達は最後の思い出として砂浜に沿って歩き始めました。ホテルへ引き返す途中で空はまた次第に青さを増し、晴れ始めました。そしてあの太陽が精悍な顔を見せました。友達に会えたような嬉しさ。

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バスがホテルから空港へ向かう途中で暗雲の厚い層が重たく垂れ下がり、やがて大雨が降ってきました。雨が滝のように流れる窓の外に椰子の葉が激しく風に揺れているのを見ながら、こんな天気で飛行機は予定通り飛ぶかしらと少し心配しましたが、空港に着き、待合室で待っている間にまた晴れてきました。

予定通り飛行機は離陸し、大空へと上昇。飛行機の小さな窓から下を見ると、島の海岸線が見渡せました。胸が少しきゅんとする。たっぷりと力強いエネルギーで満たしてくれてありがとう。そしてこの土地の人は皆優しかった。島への感謝の気持ちがわいてきました。ジェルバよ、インシャラー(神の思し召しのままに!)と心の中でつぶやきました。



by honeyfire | 2010-02-14 01:23 | 旅(国外)