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木蔭のアムゼル

グーテンターク♪ ドイツの風を感じていただけたら、嬉しいな


by honeyfire

柳のヤドリギ

先日北海道在住のブロガーさんがヤドリギの写真をアップしてらっしゃったので、ヨーロッパではヤドリギは古くから聖なる植物として扱われていましたが、ケルト民族と同じく自然を敬愛しながら暮らしていたアイヌ人とヤドリギの関係が気になって、アイヌ人にとってヤドリギはどうだったんでしょうとコメントに書いたんですが、アイヌ人はヤドリギをni-haru ニハル(木⋅食料)と呼び、救荒植物の一種としてだけでなく、薬や他の植物の収穫をもたらすおまじないとして使っていて、特に柳に生えたヤドリギが尊ばれていたというご返事をいただいてました。

ケルトの祭司ドゥルイドはオークの木に生えたヤドリギを最も聖なるものと尊んでいたらしいけど、アイヌ人は柳なんだなあと思って、日曜日に庭園に散歩に行った時に、池の傍に立っている大きな柳の木にヤドリギが生えていたっけと確認してみたら、生えてました、たくさんのヤドリギが!

常緑のヤドリギは地上ではなく天と地の間に根を下ろし中間的な存在で、その生命力や薬効も尊ばれて、いろんな民族の間で神秘的な力を宿していると信じられてきたのですね。イギリスの社会人類学者ジェームズ⋅フレーザーも世界の民族の神話、呪術、信仰に関する集成的研究書『金枝篇』で、アイヌ人はヤドリギを万病の薬としていたと書いてるようです。ちなみに本のタイトルの金枝というのはヤドリギのことらしいです。

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万葉集に収録されている大伴家持のヤドリギを歌っている歌も見つけました。

あしひきの 山の木末(こぬれ)の ほよ取りて
かざしつらくは 千年(ちとせ) 寿(ほ)くとぞ

現代語訳

山の木の梢のホヨ(ヤドリギ)を取って髪に飾るのは
千年の長寿を祈ってのことだよ

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追記

あはは、さっきある方のブログを久しぶりにのぞいてみたら、これまで北海道と全然関わりが無さそうな印象だったのに、北海道の柳葉魚が知人から送られてきたって写真と共に記事に書いてありました。北海道の柳葉魚という文字を見て、あまりのシンクロにキョトン(笑)それにしても柳葉魚と書いてシシャモと読むのですねえ。知らなかった。Wikiによれば、「シシャモ」という名称は、アイヌ語のsusam(スサム、語源はsusu(スス(シュシュ))=柳、ham(ハム)=葉とされる)に由来し、飢えに苦しんでいたアイヌの娘が病気の父のために川岸で神に祈りをささげたところ、柳の葉が川に次々と落ちて泳ぎ回りそれがシシャモになったという伝説があるそうです。

なんかこの記事、ヤドリギから柳に渡りシシャモに繋がりましたけど(笑)
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by honeyfire | 2012-12-12 14:28 | 季節