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ライプニッツを象ったアート

哲学者としても数学者、科学者としても名を馳せたゴットフリート⋅ヴィルヘルム⋅ライプニッツは、この町で後半生を過ごしましたが、亡くなるまで18年間住んでいた家もまだ残っています。町の中心街にライプニッツのプロフィールを象ったモダンアートがあって、それの片面にはドイツ語でEinheit in der Vielheit、そしてその下に小さな文字でラテン語で unitas in multitudineと刻まれてあります。Einheit in der Vielheitは多様性の中の和合という意味です。

ライプニッツの説いた論の中でもとりわけモナド論は有名です。世界は無数のモナド(単体)から成っているけれど、各モナドはその単一性を保ちながらも他のモナドと対応し、世界全体を内包している。世界を構成する無数のモナドは同じものはなく異なっているけれど、同時に互いに繋がっていて、異なった無数のモナドから成る世界にも秩序と調和が成立すると唱えていました。

そういう考え方にはインドや東洋っぽい観念が感じられるなあと思っていたら、ライプニッツは17、18世紀時代の人ですが、でもあの時代にもう東洋の観念にも傾倒していたようですね。最晩年に『中国自然神学論』という本を書いてるそうですし、数学者として2進法を研究したのはライプニッツの業績だったらしいですが、イエズス会から送ってもらった『易経』の先天図を見て、それに自分が編み出した2進法の計算術があることを見出したそうです。

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by honeyfire | 2013-03-07 19:10 | アート